たまたま本屋で出会ったヨシタケシンスケさんの新作絵本は、
すべての大人に優しく寄り添ってくれる、そんな絵本でした。
「あんなに○○だったのに、もう●●。。」
この形式だけで、とある母と子の日常を切り取っていくお話です。
前半は母子のコミカルな日常のワンシーンが続きます。
子育てをしていると、思わず「あるある!」と言ってしまうようなシーンが並びます。
途中、セリフのない、日常のなんでも無い街の風景の挿絵が挟まれ、どうやらここで この親子の時間は少し先に進むようです。
時間が経過し、男の子は青年に。お母さんも子供も時が経ち、色んな事が変わってきます。
「あんなに○○だったのに、もう●●。。」この言葉のニュアンスが先ほどまでと変わってきました。
親子の時間はどのように過ぎていくのか…
気がつけば子供に読み聞かせる声が震えてしまう、そんな本です。
笑って、泣けます。
実はこの絵本が胸に響くのは子育てを頑張るお母さんだけではないはずなのです。
日常を当たり前のものとして、何となく過ごしている僕たちみんなに、「目の前の日常の大切さ」を教えてくれる絵本になっています。
我が家にはもうすぐ1歳7ヶ月になる息子がいます。
今、子供と過ごすこの一瞬一瞬を、大事に噛み締めながら生きよう。
そう思わせてくれた、宝物のような1冊となりました。
大切な人にプレゼントしたいと思った、初めての絵本です。
コメント